【速報】GPD 初のミニPC「GPD BOX」発表 ― ミニPC初のMCIO 8i搭載、Panther LakeでeGPUの常識を変える一台に

新製品速報 GPD BOX 発表
この記事のポイント

GPDから、新しいミニPC「GPD BOX」の情報が公開されました。

Intel最新の「Panther Lake」プロセッサを搭載し、ミニPCとしては世界初となるMCIO 8iポートを備えた一台です。本記事では、GPD BOXの特徴・スペック・気になるポイントを、GPD正規取扱店としての視点でまとめてご紹介します。

GPD初のミニPC、その特徴と立ち位置

GPDといえば、GPD WINシリーズやGPD Pocketシリーズなど、手のひらサイズのゲーミングPCや小型ノートPCの印象が強いメーカーです。一般的なノートPCやデスクトップPCとは少し違う、「小さいけれど実用的、持ち運べるけれど本格的」という製品を多く展開してきました。

そのGPDが今回発表したのは、携帯型PCではなく、据え置き型のミニPCです。製品名は「GPD BOX」。公式ページでもNUC・Mini PCとして位置づけられており、これまでのGPD製品とは少し違った方向性のモデルになります。

ミニPC自体は多数のメーカーが参入し、今では珍しいジャンルではありませんが、GPD BOXが面白いのは、単に「小さいデスクトップPC」として出てきたわけではなさそうな所です。GPDらしい小型PCでありながら他の機種にはない、外付けGPUとの組み合わせや、高速な外部接続を強く意識した構成になっています。


GPD BOXの注目ポイント

① 世界初のMCIO 8iポート搭載

GPD BOX最大の特徴は、ミニPCとして世界初となるMCIO 8iポートの搭載です。

MCIOはもともとエンタープライズサーバー向けの高速インターコネクト規格で、PCIe 5.0 x8接続・双方向約63GB/sという広帯域を実現します。従来、外付けGPU接続に使われてきたOCuLink(PCIe 4.0 x4)と比較して約4倍の帯域を確保できる計算です。

外付けGPU環境では、PC本体とグラフィックボードの間の接続部分がボトルネックになりやすく、どれだけ高性能なGPUを接続しても、本来の性能を十分に引き出せないことがあります。GPD BOXはここに正面から取り組んでおり、同時発表の外付けGPUドック「GPD G2」と組み合わせることで、RTX 4090 / 5090Dのようなハイエンド GPU でもネイティブ比約2%の性能ロスに抑えられるとGPD公式が謳っています。

※RTX 5090Dとは中国国内向けにリリースされている機能制限版のRTX 5090となります

② Intel最新「Panther Lake」採用、用途で選べる2モデル

CPUにはIntel Core Ultra(第3世代)「Panther Lake」を採用。GPUコア構成の異なる2モデルが用意されます。

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モデルCPUiGPUNPUTDP
Ultra X7 358H16コア / 最大4.8GHzXe3 12コア(Arc B390相当)50 TOPS15〜80W
Ultra 7 356H16コア / 最大4.7GHzXe3 4コア50 TOPS15〜80W

X7 358HはiGPU性能を重視したモデルで、内蔵グラフィックスだけでも幅広い用途に対応できる構成です。7 356HはiGPUを抑えた分、MCIOポートで外付けGPUを前提に組みたい方向けの選択肢と言えます。両CPUの数字上のiGPU性能差は約3倍と大きな開きがありますが、実使用環境ではおおよそ2倍程度の差に落ち着くと見られます。それでも体感差はかなり大きく、内蔵GPUのみで快適にゲームを楽しみたいならUltraX7 358H版、コスト重視で外付けGPU前提の方はUltra7 356H版を選ぶ、という判断軸が分かりやすいと思います。

③ 約940gのボディに160W GaN電源を内蔵

サイズは175 × 134 × 39.5mm、重量約940g。このサイズに160W GaN電源を内蔵しているのが地味ながら大きなポイントです。デスク周りに大きな電源アダプタが転がらず、電源ケーブル一本で完結します。

冷却はCPUとSSDを独立冷却するデュアルファン+純銅ヒートパイプ4本を採用し、Panther Lakeの最大80W TDPをしっかり引き出せる設計になっています。


主要スペック

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項目仕様
CPUIntel Core Ultra X7 358H / Ultra 7 356H
メモリ32GB / 64GB LPDDR5x 8533 MT/s
ストレージM.2 PCIe Gen 5 x4 スロット(512GB〜4TB SSD搭載)
拡張スロットM.2 PCIe Gen 4 x2(空きスロット)
高速I/OMCIO 8i × 1(PCIe 5.0 x8)※356H版のみ搭載
USBUSB4 v2.0 80Gbps × 2、USB 3.2 Gen2 × 4
映像出力DisplayPort 2.1 UHBR20、HDMI 2.1 FRL
ネットワーク2.5GbE × 2、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3
セキュリティdTPM 2.0(独立ハードウェアチップ)
電源160W GaN 内蔵
サイズ / 重量175 × 134 × 39.5mm / 約940g

「持ち運ばないGPD」という新しい方向性

GPDはこれまでも、単に小さいだけの製品ではなく、「このサイズでここまでできるのか」と思わせる製品を出してきました。GPD WINシリーズでは携帯ゲーム機のようなサイズにWindows PCを詰め込み、GPD Pocketシリーズでは小型ノートPCとしての実用性を追求してきたメーカーです。

今回のGPD BOXは、持ち運ぶためのPCではありません。ですが、「小さい筐体の中に、できるだけ実用的な性能と拡張性を詰め込む」という意味では、これまでのGPD製品と同じ方向性を感じます。

むしろ、GPD BOXは「持ち運ばないGPD」と言えるかもしれません。机の上に置いて使う小型デスクトップでありながら、外付けGPUドックとの連携を前提にすることで、用途に応じて性能を拡張できる構成になっています。


購入前に知っておきたい、ちょっと気になるポイント

期待の大きい一台ですが、スペック表をよく読むと、知っておきたい点もいくつかあります。当店として読み取れる範囲の事を正直にお伝えしておきます。

MCIO 8iポートは7 356H版のみ搭載の見込み

GPD BOXは2モデル展開ですが、公式の仕様比較表によると、MCIO 8iポートが搭載されるのは7 356H版のみとなっており、X7 358H版にはMCIO 8iポートが搭載されない見込みです。

これは、両モデルの設計コンセプトの違いから来ているものと考えられます。X7 358H版はXe3 12コアの強力な内蔵GPUを搭載しており、内蔵グラフィックスで完結することを想定したモデル。一方の7 356H版はXe3 4コアと内蔵GPUを抑える代わりに、必要に応じてMCIO 8i経由で外付けGPUを接続して性能を伸ばすことを前提としたモデル、という棲み分けです。

両CPUの数字上のiGPU性能差は約3倍と大きな開きがありますが、実使用環境ではおおよそ2倍程度の差に落ち着くと見られます。それでも体感差はかなり大きく、選び方の判断軸はこのようになります

  • 内蔵GPUのみで快適にゲームを楽しみたい方 → X7 358H版(MCIOなし)
  • 同時発表の外付けGPUドック「GPD G2」を最大帯域で活用したい方 → 7 356H版(MCIO 8i搭載)

特に注意したいのは、「強力な内蔵GPU + 外付けGPUの拡張余地」を両立させたモデルは存在しないという点です。ハイエンドの内蔵GPU性能と、フル帯域のMCIO 8i接続による外付けGPU環境を、両方欲しいというニーズには現状応えられない構成になっています。

このあたりは購入前に、「自分はどちらの方向性で使いたいのか」を一度整理しておくと選びやすいポイントです。

USB4 v2.0ポートはPD(給電)非対応

公式ページに明記されているのですが、GPD BOXのUSB4 v2.0ポートは、データ転送と映像出力(DisplayPort Alt Mode)には対応しているものの、USB Power Delivery(PD)による給電には対応していません

ここで言うPDとは、最近のノートPCで一般的になってきた、「USB-Cケーブル一本でPCを充電したり、対応モニターからPCに給電したりする」あの仕組みのことです。MacBookやThinkPadのように、専用ACアダプタを持ち歩かずUSB-C充電器で動かす運用ですね。

GPD BOXではこれができないため、具体的には次のような使い方ができません。

  • USB-Cモバイルモニターに繋いでも、モニター側に給電できない(モニター側で別途電源が必要)
  • USB-C充電器やモバイルバッテリーで本体を起動する
  • USB-Cハブ経由で繋いだ周辺機器に、本体側から十分な電力を供給する

ただ、ここはそこまで気にしなくていいポイントだと思います。GPD BOXはあくまで据え置き型のミニPCで、本体背面に160W GaN電源を内蔵し、壁コンセントから電源を取って動かす前提の製品です。USB-C一本で電源回りまで完結させたいというニーズは、本来ノートPCやハンドヘルド機(GPD WINシリーズなど)の領域と考えます。

この仕様のままリリースされたとしても一般的なデスクトップ用途では、運用上の支障はほとんどないと考えますが、「USB-Cモバイルモニターを電源なしでGPD BOXから動かしたい」「モバイルバッテリーで持ち運びたい」といった使い方を想定している方は、ご注意ください。

M.2スロットの構成にちょっとした「クセ」がある?

ストレージまわりも、購入前に確認しておきたいポイントです。GPD BOXのM.2スロットは2基ありますが、構成が次のようになっています。

  • 1基目:PCIe Gen 5 x4(フラッグシップ仕様、SSD出荷時搭載済み)
  • 2基目:PCIe Gen 4 x2(空きスロット、実効スループットはGen 3 x4相当)

ここで一点、工場出荷時にプリインストールされているSSDは、PCIe Gen 4 x4仕様のものになっています。つまり、Gen 5 x4スロットの理論値である「最大シーケンシャル読み込み15,000MB/s」を体験するには、ユーザー自身でGen 5対応SSDへ換装する必要があります。

また、2基目のGen 4 x2スロットは、ストレージ容量を増やすための追加スロットとしては十分機能しますが、「最高速のSSDを2枚刺してRAID組みたい」といった使い方には向きません。

正直なところ、一般的な用途でGen5の違いを体感する事はほぼ無いと考えますが、こういったニッチな製品だからこそフラッグシップ仕様をフルに使い倒したいと考える方は、購入時にSSDの換装計画も立てておくと良いポイントです。


こんな方におすすめ

GPD BOXは、ただの省スペースPCを探している方よりも、次のような方に刺さる一台と考えます。

  • 限られたスペースをメインPCとして使いたいが、性能には妥協したくない方
  • 普段は静かなミニPCとして使い、ゲーム時だけ外付けGPUで本気を出したい方
  • ローカルでLLMや画像生成AIを動かしたい方
  • デュアル2.5GbEを活かしてホームラボや自宅サーバー環境を構築したい方
  • GPD製品が好きで、新しい方向性のモデルを試してみたい方

逆に、Web閲覧やOffice作業が中心であれば、ここまでの拡張性は持て余すかもしれません。その場合は、よりシンプルなミニPCのほうがコスト面で合うケースもあります。


今後の情報・ご予約について

デントオンラインショップでは、GPD国内正規取扱店として、GPD BOXの国内販売情報・予約開始のご案内をいち早くお届けしてまいります。

価格・発売日・国内仕様が判明次第、本記事を随時更新いたします。


※本記事は2026年4月29日時点のGPD公式ページ(GPD.hk/gpdbox)公開情報をもとに作成しています。製品仕様・価格・発売日は随時変更される可能性があります。

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